2024年4月2日に前静岡県知事の川勝平太氏が電撃辞職を発表し話題になりました。
それに伴って新静岡県知事の選挙が行われ、元衆議院議員で浜松市長を4期務めた鈴木康友(すずきやすとも)氏が当選することが確実になりました。(2024年5月26日)ですが鈴木康友氏の評判はあまり良くないようです。
鈴木康友氏の評判はなぜこんなに悪い?
静岡市長時代の評判が影響している?
静岡県知事選挙で当選確実となった鈴木康友氏は、その評判の悪さが話題となっています。
なぜこれほどまでに評判が悪いのか、その理由はおもに静岡市長時代の評価に起因しているようです。
鈴木康友氏は2007年から2021年まで4期16年もの間、浜松市長を務めました。
その間、市政においてはさまざまな改革や政策を推進しましたが、その一部は市民からの反発を招きました。特に、行政の透明性や住民とのコミュニケーション不足が指摘され、これが評判を悪化させる一因となりました。
下水道民営化については、市民の声を十分に反映しないまま進められたとの批判も多くありました。静岡市は、日本で初めて下水道民営化された市となり、この水道民営化を市議会の賛成なしに半ば強制的に推し進めたとして、鈴木康友氏に非難が集まりました。
また、鈴木康友氏はスズキ自動車会長の鈴木修氏の手厚い支援を受けていることから癒着関係が囁かれていることも事実です。
公共交通機関の開発を故意に鈍化させ、車がないと生活できない町にした!とも言われています。
公共交通機関が発達しないと、市民は車での移動を余儀なくされます。これから日本はさらに高齢者の割合が増える予想されていますが、高齢者も運転しなければ生活できないような町だと、事故が増えるなどの不安もありますね。
また他にも、鈴木康友氏が静岡市長を務めた16年の間に私立保育園を廃止したり、地域子育て支援拠点を廃止したことも悪評につながっているようです。鈴木康友氏は「子ども第一主義」を謳っていますが、確かにこれを知ると子育て世代は心配になることが理解できます。
静岡市長時代の功績やいい評判も!
一方で、鈴木康友氏には静岡市長としての功績や良い評判もあります。
鈴木康友氏は、市政の近代化や経済発展に大きく貢献したと言われています。彼は明確なビジョンを持ち、リーダーシップがあると評価されています。
そんな彼のリーダーシップのもと、静岡市は16年間の間に経済的に発展し、新たな企業誘致や観光業の振興に成功しました。
経済発展の中でも、鈴木康友氏は観光業の振興に力を入れ、静岡市を訪れる観光客の増加に貢献しました。静岡市内でのイベント開催を積極的に行なったり、新規事業の支援を通じて、地域の経済活動を活発化させました。
さらに、鈴木康友氏は環境保護にも取り組み、都市緑化やエコロジカルな政策を推進しました。衆議院議員時代の専門分野の1つはエネルギーだったという背景もあり、再生可能エネルギーの開発やエネルギーについての新しい政策、環境整備に尽力しました。
また、夜の繁華街でたむろする子どもの根絶を図るなど、子どもに対する政策にも多く取り組んでいました。
このように16年もの間、浜松市長としてさまざまなことに取り組んでいた功労者であることも分かりました。
鈴木康友氏の主な政策主張
リニア問題は推進派
鈴木康友氏はリニア中央新幹線の推進派だとアピールしています。
リニア中央新幹線は、東京から名古屋、大阪を結ぶ高速鉄道計画であり、静岡県内を通過することが予定されています。
この大プロジェクトは経済的な発展を大きく促進すると期待されていますが、一方で環境への影響や水資源の問題が懸念されています。鈴木康友氏は、環境問題とリニア事業を両立して推進できると謳っています。
鈴木康友氏は、このプロジェクトが地域経済の活性化に大きく寄与すると主張し、推進を強く支持しています。リニア新幹線が完成すれば、静岡県全体のアクセスが向上し、観光業やビジネスの拡大につながると考えているようです。しかし、この政策は環境保護団体や一部の住民からの強い反対を受けていることも事実です。
また、前県知事の川勝平太氏も表向きではリニア推進派でしたが、あの手この手でリニア着工を遅らせました。もしかしたら鈴木康友氏もこのスタンスなのでは?という声もあります。
メガソーラーも推進派
鈴木康友氏はまた、メガソーラー事業の推進派としても知られています。
彼は再生可能エネルギーの導入を積極的に進め、静岡県内に大規模なソーラーパネル施設を設置し、静岡県を日本最先端の省エネ県にすると提案しています。この政策は、クリーンエネルギーの普及と環境保護に貢献するとされています。
しかし、メガソーラーの設置には土地利用や景観の問題が伴い、多くの地域住民から反対の声が上がっています。
特に、農地や森林をソーラーパネルに転用する計画については、地域の伝統的な生活環境を損なう恐れがあるとして懸念されています。
企業誘致やベンチャー支援
鈴木康友氏は、静岡県の経済発展を目指し、企業誘致やベンチャー支援にも力を入れています。
鈴木康友氏は県内に新たなビジネスを誘致することで、雇用の創出と地域経済の活性化を図ろうと考えています。また、地元の中小企業やスタートアップ企業に対する支援プログラムを提案し、イノベーションの促進を目指しています。
これらの政策は、地域経済にとってポジティブな影響を与えると期待されていますが、住民の理解が必要です。特に、既存のビジネスやコミュニティとの調和を図ることが重要となります。
伊豆半島の防災強化
伊豆半島は地震や津波などの自然災害が多発する地域であり、今年1月に地震が起きた能登半島と道路の状況や地形が似ていることもあり災害が起きた時に大きな影響を受けてしまうことが懸念されています。
地震などの大規模災害が起きた場合「伊豆半島南部」で孤立が予想される集落は6つの市町で44か所。その内、下田市では5地区8集落が孤立すると予想されています。
鈴木康友氏はこの地域の防災対策の強化を重要視しており、地域住民の安全を守るために防災インフラの整備や災害対応能力の向上を推進しています。
具体的には、道路や避難所の整備や災害時の情報提供システムの強化、そして地域防災訓練の実施などが含まれます。これらの対策は、災害発生時に迅速かつ適切な対応を可能にし、地域の安全を確保するための重要な施策と言えるでしょう。
鈴木康友氏当選に対する世間の声
元々浜松市長だったこともあり、浜松を贔屓されるのではないかと不安な声も多くみられました。
やはり鈴木修氏との関係を問題視する声も多く見られました。
また、静岡県の中でも地方によって支持率は大きく違うようです。リニア問題がある中部、伊豆半島がある東部では鈴木康友氏の支持率は低めであることが分かります。浜松市がある西部では鈴木康友氏の支持率が6割超と、とても高いです。
また鈴木康友氏が人気がある訳ではなく、自民党の政治家が知事になることを絶対に避けたい県民たちの票が無所属の鈴木康友氏に集まったから今回の結果になったと指摘する声も多くあります。
静岡県内でも市によって、賛成派と反対派に大きな意見の偏りがある!
鈴木康友氏の当選に対して、静岡県内でも意見が大きく分かれています。
賛成派は、鈴木康友氏の政策が地域経済の発展や雇用創出に寄与すると期待しています。特に、リニア新幹線やメガソーラー事業などの大型プロジェクトが、県全体の経済を活性化させると考えられています。
一方で、反対派は鈴木康友氏の政策に対して強い懸念を抱いています。
リニア新幹線の建設による環境破壊や水資源の問題、メガソーラーによる土地利用の変更などが、地域住民の生活環境に大きな悪影響を及ぼす恐れがあると指摘されています。また、鈴木康友氏のリーダーシップスタイルや過去の市長時代の評判が、反対派の不安を助長しているようです。
特に、静岡市や浜松市などの都市部では、鈴木康友氏の経済政策に期待する声が多い一方で、伊豆半島や中山間地域では、環境保護や地域コミュニティの維持を重視する声が強く、意見の対立が見られます。
このような意見の分裂は、今後の県政運営において大きな課題となるでしょう。
まとめ
今回は、静岡県知事選挙で初当選した鈴木康友氏についてまとめてみました。いかがでしたか?
鈴木康友氏が新知事になると決まって物議が醸されていますが、これまでも政治家として活動してこられ、たくさんの功績がある方であることは事実です。今後のご活躍と、静岡県の成長に期待したいですね!