ルンペンは差別用語?放送禁止用語はどうやって決められるのかも調査してみた

スポンサーリンク –>
スポンサーリンク

「ルンペン」という言葉は、2024年にTBSのバラエティ番組「ラヴィット!」で起きた放送事故をきっかけに注目を集めました。



この言葉が放送禁止用語とされる背景には、歴史的な意味の変遷や社会的な影響が深く関係しています。




本記事では、この言葉のルーツや放送禁止用語がどのように決められるかについて、わかりやすく解説します。


スポンサーリンク –>
もくじ

ルンペンという言葉が注目された背景は?

TBS『ラヴィット!』での放送事故の概要

Screenshot


2024年12月19日、TBS系のバラエティ番組『ラヴィット!』の放送中、令和ロマンの髙比良くるま氏が「ルンペン」という言葉を発言しました。




この発言は、人気コーナー「ビリビリ逆しりとり」の最中に飛び出したものでした。




MCの川島明氏や進行役の赤荻歩アナウンサーはすぐに謝罪し、髙比良氏も罰ゲームを受けるなど迅速に対応しましたが、SNS上では議論が巻き起こりました。


コワニ

ルンペンって、そんな悪い意味なの?
コワニはアラサーだけど、聞いたこともないワードだなぁ



スポンサーリンク

視聴者の反応と社会的影響

Screenshot


この出来事を受け、「なぜ『ルンペン』が放送禁止用語なのか」という疑問がネット上で広がりました。




特に若年層は言葉の意味を知らない人が多く、一部では「言葉狩りだ」という意見も上がりました。


コワニ

言葉狩りというのは、差別や偏見を含んだ言葉を過剰に排除したり、
使用を自主規制したりすることを批判していう言葉らしいよ〜





一方で、「テレビ出演者は放送禁止用語について学ぶべきだ」との声も多く、差別表現を巡る議論が再燃するきっかけとなりました。


スポンサーリンク

「ルンペン」の語源とその意味は?

Screenshot

ドイツ語「Lumpen」が語源


「ルンペン」という言葉の語源はドイツ語の「Lumpen」で、元々は「ぼろ布」や「古着」を意味する言葉でした。




この言葉が19世紀に「貧しい人々」を象徴する表現として使われ、日本には明治時代に輸入されました。




現代のドイツ語では、主に以下のような意味で使用されているようです。



①布切れや雑巾として


②比喩的に、価値のない人や物を指す際に(軽蔑的な意味合いで)


重要な点として、ドイツ語の「Lumpen」は日本語で使われるような「浮浪者」や「最底辺の労働者」を直接指す言葉ではありません。



ドイツ語で浮浪者を指す場合は、「Penner」や「Pennbruder」といった別の単語が使用されるのです。



日本語の「ルンペン」は、ドイツ語から借用された後、独自の意味変化を遂げた外来語であり、その使用法はドイツ語の原義とは異なっています。



日本では主に「浮浪者」や「最底辺の労働者」「障害がある人」を指す言葉として定着しましたが、これは日本語特有の用法です。




したがって、「ルンペン」という言葉は今もドイツで使われていますが、その意味や用法は日本語とは大きく異なっているのです。

スポンサーリンク

日本での広まりと差別的な意味の変化


昭和初期の新聞連載『街のルンペン』(下村千秋の代表作の一つ)を通じて、言葉は全国に広まりました。




この作品の中で「ルンペン」という言葉は、農民や社会的弱者の生活を描写する時に用いられ、この作品はヒューマニズムに満ちた作風が評価されました。




しかし、戦後の経済混乱期を経て、「ルンペン」は「浮浪者」や「最底辺の労働者」を指す軽蔑的な表現に変化しました。



その結果、差別的なニュアンスが強まり、現在では不適切な言葉とされています

ドラマや文学作品での使用例




最近でいうと、2023年のTBSドラマ『VIVANT』など、時代背景を描く作品では「ルンペン」という言葉が登場します。




しかし、これらは過去の歴史を忠実に反映するための演出であり、現代においては注意深く使用されています。




昔の漫画などでは結構みられた言葉のようです。


スポンサーリンク

放送禁止用語はどうやって決められるの?

自主規制と視聴者の声


放送禁止用語は法的に定められているわけではなく、放送事業者が自主規制として決定しています




各局が独自にガイドラインを設け、不適切な表現をリストアップします。


コワニ

ということは、放送局によって放送禁止用語は違うんだね!
知らなかった〜




このリストは、視聴者からのクレームや社会の変化を受けて定期的に見直されます。




最近の流れとしては一般的に、その言葉が使われたことで10名以上の視聴者からクレームが入ると、その言葉は放送禁止用語に追加されるそう。


コワニ

え、そんな決め方なの?もっとちゃんと決められてるものだと思ってた



例えば、NHKは『NHK新用字用語辞典』や『NHKことばのハンドブック』を基にして放送基準を設定しています。




多くの民放局もこれに倣い、社会的背景や時代の流れに合わせた用語選定を行っています。

スポンサーリンク

非公開リストの理由



放送禁止用語のリストは、どこの放送事業者も非公開にしています。




リストが非公開にされているのは、逆にその言葉が広まるリスクを避けるためです。




これにより、放送関係者は慎重に言葉選びを行う必要があります。


コワニ

タレントさんたちも、局によっての放送禁止用語を全て網羅しているわけじゃないだろうから、今回の髙比良くるま氏みたいに悪気なく使っちゃうことはありそうだよね〜


スポンサーリンク

「ルンペン」は関西弁と言われがちな理由

関西での使用頻度が他の地域より高いから!


「ルンペン」は、かつて関西地方のバラエティ番組や漫才で頻繁に使われたため、関西弁だと誤解されがちです。




響きもユニークであることから、笑いを取るためのネタにされることも多かったようです。



また、昭和期の関西を舞台にした作品では、キャラクターが「ルンペン」という言葉を使用する場面が多く見られました。




そのため、「関西特有の言葉」としてのイメージが定着した可能性があります。


スポンサーリンク

まとめ


「ルンペン」という言葉が放送禁止用語とされるのは、その歴史的背景や差別的な意味の変遷に起因しています。




放送禁止用語の決定は視聴者の反応や社会状況を反映した自主規制によるものであり、言葉選びの重要性が問われる現代において、今回の事例は貴重な議論の材料となりました。


テレビ業界や視聴者が共に言葉の持つ力を再認識し、差別や偏見のない表現を目指すことが求められています。

もくじ