大手美容脱毛サロン『ミュゼプラチナム』が、給料未払いや親会社の倒産を受け、全店閉店を発表しました(3月22日からの1ヶ月)。
多くの店舗が突然営業停止し、従業員によるストライキも頻発中。
このような事態に至った背景や、今後の展望について、わかりやすく詳しく解説します。
ミュゼプラチナムとは?会社概要と事業内容を簡単に紹介
ミュゼプラチナム(Musee Platinum)は、MPH株式会社が運営する美容脱毛サロンです。
主に女性向けのサービスで知られ、リーズナブルな価格と多店舗展開を武器に、最盛期の2022年には全国で169店舗を展開。
業界トップクラスの知名度を誇っていました。

確かに、美容脱毛サロンの中では老舗だし一番知名度ありそう
また、男性向け脱毛サロン『メンズミュゼ』や、化粧品・美容商材の開発、さらにはホワイトニングや歯列矯正といった医療系サービスにも幅広く参入し、多角的な経営を進めてきました。
しかし近年、経営状況は急速に悪化。
2023年3月時点の売上は約303億円と一定の規模を維持したものの、利益はほぼ出ておらず、赤字体質が慢性化していました。
これが今回発表された全店閉店の危機に繋がってしまったのです。
全店閉店はなぜ起きた?経営破綻に至った深刻な原因まとめ


長期的な財務問題がミュゼを苦しめた
ミュゼプラチナムは、契約時に料金を前払いで受け取るシステムを導入していました。



ワキ脱毛何回通っても100円!とか破格のサービスを売り出してたよね
あまりにも破格なサービスを打ち出していたことで、個人情報を売っているのではないか?なんて噂が一時期たつほどでした。(ミュゼはこれを否定していました。)
また、この料金を前払いで受け取るシステムは顧客数が急増している時期には有効なモデルですが、新規顧客の増加が鈍ると、前受金が底をつき、急速に資金繰りが悪化してしまいます。
さらに、解約返金などの負担が重くなり、2019年頃には売上高約393億円に対し、20億円を超える赤字を記録。
財務状態は一気に脆弱化しました。
経営母体が何度も変わった悪影響
ミュゼの経営母体は、ここ数年で何度も変わっています。
2015年にはRVHの傘下に入りましたが再建はうまく進まず、2023年にはテレビメーカーで知られる船井電機HDに買収されました。
しかし、この船井電機HDが2024年10月に破産を申請。
親会社の倒産は、ミュゼの信用力を急激に低下させる結果となり、資金調達や顧客維持にも深刻な影響を及ぼしました。
しかし、この船井電機HDの破産も元を辿ればミュゼを買い取ったからだと言われています。(下で詳しく解説しています。)
給料未払い問題がとどめを刺す


さらに事態を悪化させたのが、従業員の給料未払い問題です。
2024年11月頃から給料遅延や未払いが頻発。
「給料が未払いなのに、『お客様のため』と勤務を強要されている」というSNS投稿が拡散され、「ブラック企業」としての評判が定着しました。


給料未払いによるストライキが多発し、店舗では顧客の予約が勝手にキャンセルされる事態も発生。
顧客離れが一気に加速し、ついに全店閉店の危機に直面しました。
船井電機HDとの複雑な関係とは?破産の影響をわかりやすく解説
船井電機HDはなぜミュゼを買収したのか?
船井電機HDは薄型テレビの販売不振に苦しんでおり、新たな収益源として美容業界への参入を目指しました。
そこで目をつけたのが、当時業界最大手だったミュゼプラチナムです。
しかし、買収後にミュゼが抱えていた約22億円もの広告費未払い問題が発覚。



それって詐欺じゃないの?知らないで買収したってことでしょ?
船井電機HDはこの巨額債務の連帯保証をしていたため、資金繰りが一気に悪化しました。
確かに、少し前までYoutubeなどでミュゼの広告がかなり流れていた印象ですが、最近めっきり見なくなりましたね。
連鎖倒産の危機へ発展
広告費の債務問題が決定的な打撃となり、船井電機HDは2024年10月に東京地裁から破産手続き開始決定を受けました。
親会社の倒産はミュゼにも深刻な風評被害を与え、信用失墜から経営混乱が加速。
取締役全員が解任される事態に発展し、店舗運営も困難となりました。
ミュゼプラチナムの今後はどうなる?考えられる3つのシナリオ
シナリオ①:倒産・破産に向かう最悪のシナリオ(可能性:高)
現状のまま給与未払い問題が長期化すれば、従業員がさらに離職し、店舗運営の継続はほぼ不可能になります。
民事再生法や破産手続き開始に追い込まれる可能性は高く、前受金の返還が困難になるなど、顧客に多大な影響を及ぼす恐れがあります。



この前破産したアリシアクリニックも顧客に返金なかったらしいよね
シナリオ②:事業再建で業績回復する道(可能性:低)
新経営陣は月額制や都度払い制、フェイシャルケアなどの新メニューを導入し、事業の立て直しを図っています。
また、新スポンサーであるグローバルブリッジファンドが資金面での支援を続けています。
ただし、ブランドの信頼失墜が著しく、短期的な再建は非常に厳しいのが現実です。



一度失った顧客の信用を取り戻すのは難しいよね
シナリオ③:他社による業界再編(可能性:極めて低)
他社への売却や事業統合という再編シナリオもあり得ますが、現状のミュゼが抱える巨額の債務や前受金返済負担を考えると、新たな買い手やスポンサー企業が現れる可能性は極めて低いといえます。



赤字だらけで信用も失っちゃってる状態で
買い手が現れるなんて想像つかないよね〜
まとめ
ミュゼプラチナムの全店閉店危機は、長年にわたる財務問題、頻繁な経営体制の変更、そして従業員の給料未払い問題など、複数の要因が絡んでいます。
親会社・船井電機HDの倒産が決定打となり、経営破綻寸前の状況です。
最も現実的なシナリオは倒産・破産と見られていますが、再建への道筋が見えるかどうか、今後の動向に引き続き注目です。